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教員プロフィール(鈴木 准)

鈴木 准(すずき じゅん)

所属:
桐朋学園大学
職名:
准教授
担当:
声楽
学位等:
博士(声楽 )

プロフィール

北星学園大学文学部社会福祉学科心理学コース卒業後、東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。卒業時、松田トシ賞ならびにアカンサス音楽賞受賞。

同大学院修士課程独唱科修了。同大学院後期博士課程において音楽博士号を取得。三菱地所賞受賞。

オペラでは2001年『ドン・ジョヴァンニ』(若杉弘指揮、実相寺昭雄演出)ドン・ オッターヴィオで好評を博し、2006年神奈川県民ホール『愛の白夜』(一柳慧作曲、外山雄三指揮、白井晃演出)ヨーニスでは、明瞭な日本語による歌唱で絶賛されて09年の再演(改定完全版公演・大友直人指揮)にも同役で出演を果たす。また2006年二期会デビューとなった宮本亜門演出『コジ・ファン・トゥッテ』フェランドでは、群を抜く類稀な歌唱で聴衆を魅了し、同作品は文化庁芸術祭大賞を受賞した。

近年では2013年に兵庫県立芸術文化センター『セビリアの理髪師』にアルマヴィーヴァ伯爵で出演し、ロッシーニに相応しい美しいアジリタと華麗なテクニックを披露し絶賛された。また2014年びわ湖ホール『死の都』では主役のパウルに抜擢され、艶やかで美しい高音域のみならず充実した中低音域が求められる同役で新境地を拓いた。以降も同年新国立劇場『鹿鳴館』久雄、2015年同『沈黙』モキチ、神奈川県民ホール『金閣寺』柏木、16年新国立劇場『夕鶴』与ひょう、日生劇場『後宮からの逃走』ベルモンテ、18年新国立劇場『フィデリオ』ヤキーノ、19年N響『フィデリオ』ヤキーノ、新国立劇場『タンホイザー』ヴァルター、20年同『アルマゲドンの夢』クーパー(カヴァー)、21年同『ニュルンベルクのマイスタージンガー』アイスリンガー、22年同『さまよえるオランダ人』舵手など活躍が続く。

とりわけ『魔笛』のタミーノは、2001年のロール・デビュー時から二期会、日生劇場、兵庫芸術文化センターをはじめ多くのプロダクションの成功に寄与した当り役となっており、最近だけでも2015年リンツ州立歌劇場との共同制作による二期会公演、16年新国立劇場、並びにあいちトリエンナーレ、17年神奈川県民ホール・iichiko総合文化センター・二期会・神奈川フィル共同制作公演、18年よこすか芸術劇場公演、20年新国立劇場高校生のためのオペラ鑑賞教室(京都ロームシアター)公演、22年新国立劇場公演など、上演において不可欠な存在である。

コンサートの分野においては、東京藝大・ヘンデル「メサイア」にてソリストとして出演以来、数多くの宗教曲に出演。1999年よりバッハ・コレギウム・ ジャパンのメンバーとして、2000年サントリーホール「マタイ受難曲」、「ヨハネ受難曲」、02年スペイン公演、03年アメリカ公演記念演奏会のソリストのほか、国内外の多くの公演・録音に参加。他にもH.リリング指揮J.S.バッハ「ミサ曲ロ短調」、カンブルラン指揮モーツァルト「レクイエム」や、ハイドン「天地創造」「四季」、ベートーヴェン「第九」、ロッシーニ「スターバト・マーテル」、オルフ「カルミナ・ブラーナ」、ブリテン「セレナード」等で多くのオーケストラと共演。ヘンデル「メサイア」では2004、16、17年名古屋フィル、19年ニューヨーク・オラトリオ協会初来日公演、21年アンサンブル金沢公演などに出演。

藝大在学中よりベンジャミン・ブリテンの作品をライフワークとしており、歌曲集「冬の言葉」「ジョン・ダンの聖ソネット」、「ミケランジェロの7つのソネット」、「カンティクル第1番〜第5番」などのほか、2012年9月には教会上演用寓話「カーリュー・リヴァー」狂女役をロンドンとオーフォードの教会で演じ、国際的評価を得、13年KAAT「隅田川二題」公演では同役を故・若杉弘氏による日本語訳で演奏。さらに2020年横須賀芸術劇場・能「隅田川」×オペラ「カーリュー・リヴァー」連続上演『幻GEN』でも狂女役を演じた。また、2018年、19年には東京・春・音楽祭「ベンジャミン・ブリテンの世界Ⅰ、Ⅱ」に出演。

そのほかヴォーカル・アンサンブル「ブレス B クインテット」の活動に参加し、2009年東京オペラシティB→Cに出演するなど注目を集めた。

録音では、作詞家松本隆氏の厚い信頼のもと、2015年には氏の現代口語訳による「冬の旅」を、18年にも「白鳥の歌」をリリースしている。

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桐朋学園音楽部門